猫が新しい爪とぎを使ってくれない…飼い主52人に聞いた効いた工夫

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nyans編集部

2026年7月7日

目次

新しい爪とぎを置いたのに、猫が見向きもしてくれない。そんなとき、猫にも飼い主さんにも非はありません。当社の52名調査(nyans調べ・2026年6-7月、爪が丸くなるnyansの爪とぎ【つめまる】購入者対象)では、約半数が置いたその日のうちに、8割ほどが1週間以内に使い始めていました。一方で、使い始めるまで2週間以上かかった子も約2割います。

つまり「まだ使わない」はよくあることで、多くは時間と置き方でほどけていく問題です。この記事では、先輩飼い主が実際に効いたと答えた工夫を、件数の多い順に、研究の裏付けとあわせて紹介します。

猫が新しい爪とぎを使ってくれないのはなぜ?

結論から言うと、新しい爪とぎを使わないのは猫の落ち度ではありません。理由は大きく「好み」「警戒」「タイミング」の3つに整理できます。

使わないのは「猫の落ち度」ではなく、好み・警戒・タイミングの問題

爪とぎは、マーキング・爪のお手入れ・全身のストレッチ・気持ちの調整をかねた、猫にとって欠かせない本能行動です(VCA Animal Hospitals、Clinician's Brief)。爪とぎを「させない」ことはできませんし、させないべきでもありません。飼い主にできるのは「どこで研ぐか」を心地よく誘導することだけです。

そして、見慣れない新しい物を警戒するのは、猫にとってごく正常な反応です。動物行動学ではネオフォビア(新奇性恐怖)と呼ばれ、未知のものを慎重に避けることで危険から身を守る、進化的に理にかなった性質とされています(Ryan-Schofield et al., 2024)。新しい爪とぎにすぐ近づかないのは、臆病でもわがままでもなく、賢い自己防衛なのです。

新しい爪とぎを少し離れて観察する猫のイラスト|警戒は正常な反応(ネオフォビア)

爪とぎには素材・形・場所の強いこだわりがある(でも、それだけでは決まらない)

猫には素材・角度・置き場所に個体差のある好みがあることが、4,000名超の飼い主を対象とした国際調査で報告されています(Wilson, 2016)。ただし同じ調査でも、爪とぎ製品を用意していても家具などでとぐ猫は少なくないと報告されており、「良い製品を置くだけ」では決まらないことも分かっています。効いてくるのは、置き方と慣らし方という飼い主側の工夫です。

つめまるのように形の決まった横置きタイプの場合、飼い主にできるのは素材選びのやり直しではなく、「設置」と「慣らし」の最適化。次の章から、その具体策をデータで見ていきます。

使い始めるまで何日かかる?飼い主52人のリアルデータ

回答者52名の「使い始めるまでの期間」は次の通りでした。

使い始めるまでの期間 件数(52名中) 割合
その日のうちに 25名 約半数
数日中に 12名 2割ほど
1週間ほど 5名 約1割
2週間以上かかった 10名 約2割
猫が新しい爪とぎを使い始めるまでの期間グラフ|約半数が即日・8割が1週間以内(52名調査)

約半数は「置いただけ」で即日使い始めています

52名のうち約半数が、置いたその日のうちに使い始めたと回答しました。累計では1週間以内に8割ほどが使用を開始しています。しかも、きっかけとして最も多かった回答は「特に何もしなくても自分から使い始めた」(27名)。特別なテクニックがなくても、多くの子は自分のペースで近づいていきます。

2週間以上かかる子も約2割。焦らなくて大丈夫

見逃せないのは、使い始めるまで2週間以上かかった子が約2割いたことです。もし飼い主さんが最初の数日で「うちの子には合わなかった」と片づけてしまっていたら、この2割の子たちは「使わない子」と誤解されたまま終わっていたはずです。新しい物への警戒がゆっくりほどけていくのは、先ほどのネオフォビアの観点からも自然な経過です。判定を急がないことには、はっきりした合理性があります。

なお、この調査は「使ってもらえた工夫」を購入者に聞いたものです。数字は使い始めた子の実態を示すものであり、すべての猫での効果を保証するものではない点はお含みおきください。

実際に効いた工夫ランキング【52人に聞いた】

「自分から使い始めた」を除くと、効いた工夫として多かったのは次の順でした。試す順番の目安としてそのまま使えます。

1位 今まで使っていた爪とぎの近くに置く(18人)

最多の成功パターンです。使い慣れた爪とぎのすぐ近くは、猫にとって「ここは研ぐ場所」とすでに認識されているエリア。そこに新しい爪とぎを並べれば、警戒のハードルがぐっと下がります。爪とぎを人目につかない隅ではなく、猫がよく通る目立つ場所に置くのが良いという研究の定石とも一致します(Wilson, 2016)。回答の中には、またたびより置き場所のほうが効いたという趣旨の声もありました。

使い慣れた爪とぎの隣に新しい爪とぎを並べて置いた設置例|52人調査で最多の成功パターン

2位 古い爪とぎを隠して置き換える(8人)

まず新旧を並べて置き、猫が新しい方に慣れてきたら古い方をそっと下げる、という2段階が王道です。使い始めたあとに設置場所を変えたい場合は、1日数cmずつ、望む位置へゆっくり動かしてあげると、猫が気づかないうちに引っ越しが完了します。

3位 人の手でカリカリして手本を見せる(7人)

飼い主さんが指先で表面を軽くカリカリと研いでみせ、「ここは爪を研いでいい場所」と伝える工夫です。音と動きで興味を引く効果もあります。ただし、猫の前足を持って無理に研がせるのは別の話です(詳しくは次の章で)。

4位以下 またたびで興味を引く/裏面から慣らす/動線に置く

またたび・おもちゃ・おやつで興味を引いた(5人)、やすり面を警戒する子にはやすりのない面から慣らした(4人)、トイレの脇などよく通る動線に置いた(3人)と続きます。またたびはあくまで補助で、件数の上では「場所」の工夫に及びませんでした。

意外なきっかけ「爪を切ってもらった直後に使い始めた」ケースも

自由記述には、動物病院で爪を切ってもらった直後から使い始めたという報告が1件ありました。伸びすぎた爪では研ぎにくかった可能性が考えられますが、あくまで一例であり、断定はできません。爪の状態や様子で気になることがあれば、動物病院(獣医師)に相談してください。

やってはいけないこと・通説の落とし穴

前足を持って無理に研がせるのは逆効果になりうる

「手本を見せよう」と猫の前足をつかんで爪とぎにこすりつける方法は、おすすめできません。国際的な猫の専門機関(AAFP/ISFM)の行動ガイドラインは、罰や強制、押さえつけを勧めていません。無理じいは猫に恐怖や不信を与え、「あの爪とぎ=嫌なことをされた場所」という結びつきを作ってしまい、かえって近寄らなくなるおそれがあります。誘うのは香りや音まで。触れるかどうかは猫に決めさせてあげてください。

「またたびをかければ必ず使う」わけではありません

またたび類への反応には、はっきりした体質差があります。植物への反応を調べた研究では、キャットニップ(西洋またたび)には約3頭に1頭が無反応で、日本でおなじみのまたたび(シルバーバイン)でも反応するのは約8割でした(Bol, 2017)。効かない子がいるのは正常な個体差です。また、またたびで興味を持つことと、研ぐ習慣が定着することは別物。反応がなくても、がっかりしなくて大丈夫です。

「使わない=しつけの問題」ではありません

爪とぎは教えるまでもなく猫に備わった正常な行動で、「しつけの失敗」で使わなくなるものではありません(VCA Animal Hospitals)。うまくいかないときに見直すべきは、置き場所・慣らし方・環境という人間側の変数です。猫を責める話では、最初から最後までないのです。

「上に乗るだけで研がない」は失敗じゃない

新しい爪とぎの上に乗る、くつろぐ、寝てしまう。52名調査でもこうした報告は多くありましたが、これは失敗ではなく「気に入っている途中経過」です。爪とぎには全身のストレッチという機能があり、寝起きや休息場所の近くで起こりやすいことが知られています(VCA Animal Hospitals)。

新しい爪とぎの上に乗ってくつろぐ猫|研がなくても気に入っている途中経過

つまり、くつろぎ場所として認めてもらえたなら、研ぎ始めまであと一歩。安心できる場所と認定された証拠として、あたたかく見守ってあげてください。

それでも使ってくれない時のチェックリスト

置き場所・向き・素材を「1つずつ」変えてみる

猫の好みは、場所・角度(縦か横か)・素材の組み合わせで決まります(Wilson, 2016)。見直すときは一度に全部変えず、まず置き場所(既存の爪とぎの隣、よく通る動線)、次に向き、と1つずつ試すと、何が効いたのか分かります。置き場所の考え方は、爪とぎの置き場所の記事でも詳しく解説しています。

新しい爪とぎに乗って自分のペースで確かめる猫|まず2週間は猫のペースで

見切るタイミングと「逃げ道」も知っておく

目安として、まず2週間は猫のペースに任せてみてください。約2割の子はそこから使い始めています。それでも合わなければ、無理に続けて飼い主さんが疲れてしまう必要はありません。たとえばつめまるには、自社公式ストアでの単品購入を対象に、「猫がまったく使わなかった」といった猫都合の返品に応じる30日間の返金保証があります(当社送料負担。お客様都合の返品は対象外です。詳細な条件は商品ページの保証案内をご確認ください)。逃げ道があると分かっているだけで、待つ時間はずっと楽になります。

爪や体調が気になる時は動物病院へ

爪とぎの頻度が急に変わった、爪が伸びすぎている、足を気にしているなど、体の様子に気になる点がある場合は、自己判断せず動物病院(獣医師)に相談してください。

よくある質問(FAQ)

Q1. 猫が新しい爪とぎを使うまで何日くらいかかりますか?

52名調査では約半数が即日、8割ほどが1週間以内に使い始めました。一方で2週間以上かかった子も約2割います。焦らず待って大丈夫です。

Q2. またたびをかけても使ってくれません。他に方法はありますか?

調査で最も多かった工夫は「今まで使っていた爪とぎの近くに置く」でした。またたびに反応しない子も一定数いて、体質差として正常です。

Q3. 新しい爪とぎの上に乗るだけで研ぎません。失敗ですか?

気に入っている途中経過です。くつろぎ場所として認めてから研ぎ始める子は珍しくありません。

Q4. 古い爪とぎは捨てた方がいいですか?

まず新旧を並べて置き、慣れてから置き換える2段階がおすすめです。調査でも置き換えで使い始めた例が複数ありました。

Q5. 猫が新しい爪とぎを警戒するのはなぜですか?

見慣れない物への警戒(ネオフォビア)は正常な習性です。自分のにおいが付いていくと、警戒は自然とほどけやすくなります。

Q6. 子猫が爪とぎをまったくしないのは大丈夫?

爪とぎを始める時期には個体差があります。心配な場合は動物病院で相談してください。

まとめ|猫のペースを信じて、まず2週間

新しい爪とぎを使ってくれないとき、猫にも飼い主さんにも非はありません。約半数は即日、8割ほどは1週間以内に使い始め、2週間以上かかる子も約2割いる。この数字を知っていれば、判定を急ぐ必要がないことが分かります。

試す順番は、①場所(今までの爪とぎの隣に置く→慣れたら置き換え)、②慣らし(人が研いで見せる)、③興味づけ(またたび等。効かなくてもOK)。無理じいだけは避けて、猫のペースを信じて待ってあげてください。使わない責任は、猫にはひとつもないのですから。

今回の工夫アンケートは、爪が丸くなるnyansの爪とぎ【つめまる】(¥6,980・税込)を購入された52名の飼い主さんの回答をもとにしています。つめまるは研ぎカスが出にくい横置きタイプで、自社公式ストアの単品購入なら猫都合の返品に応じる30日返金保証つき(詳細条件は商品ページをご確認ください)。「合わなかったら」の受け皿があることも、猫のペースをゆっくり待てる理由のひとつです。

爪が丸くなるnyansの爪とぎ【つめまる】を見る ▶︎

※記事中の調査結果は当社アンケート(N=52、2026年6-7月、つめまる購入者対象)に基づく回答者の実態であり、効果を保証するものではありません。
※猫の爪や体調について気になる症状がある場合は、動物病院(獣医師)にご相談ください。

出典・参考文献

【学術論文】
・Wilson, C., Bain, M., DePorter, T., Beck, A., Grassi, V., & Landsberg, G. (2016)「Owner observations regarding cat scratching behavior: an internet-based survey」『Journal of Feline Medicine and Surgery』18(10), 791-797.
・Bol, S. et al. (2017)「Responsiveness of cats (Felidae) to silver vine, Tatarian honeysuckle, valerian and catnip」『BMC Veterinary Research』13:70.
・Ryan-Schofield, N. et al. (2024)「Evasive invasives? Implications of neophobia for feral cat (Felis catus) control」『Wildlife Society Bulletin』.
【専門機関・公的資料】
・American Association of Feline Practitioners (AAFP) & ISFM「Feline Behavior Guidelines」
・VCA Animal Hospitals/Clinician's Brief「Scratching Behavior in Cats」
【一次データ(社内)】
・株式会社nyans(2026)「【つめまる】使ってもらえた工夫アンケート 分析」(購入者52名、2026/06/30-07/05)

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