猫222匹が決めた、やすりの位置|第一回nyans(猫たち)審議会 結果発表|nyansネコラム

猫222匹が決めた、やすりの位置|第一回nyans(猫たち)審議会 結果発表|nyansネコラム

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nyans編集部

爪とぎに埋め込むやすり8本を、端に寄せるか、均等に散らすか。人間だけでは決められなかったので、猫222匹に決めてもらいました。第一回nyans(猫たち)審議会の結果発表です。

文・nyans編集部

はじまりは、1通のアンケートでした。

一番外側のヤスリは、ほぼ使わないみたいです

白いやすりのつめまるを買ってくださった方から、そう教わりました。同じことを書いてくださった方が、53人いました。集計してみると、つめまるの上で爪をといでいる子のうち、半分以上がやすりに届いていないことがわかりました。猫が真ん中のくぼみに座ってとぐのに、やすりが外側に寄っていたからです。

このアンケートで言われていたのは、やすりについての2つのことでした。色と、位置です。

色のほうは、先に決まりました。「白いやすりが目立つのか、警戒している」というご指摘があり、「ダンボールと同じ色にしてほしい」というご要望も届いていました。そこで、協力してくれた保護猫カフェの猫たちと、nyansの社員猫に、白いやすりと茶色のやすりを並べて試してもらいました。結果ははっきりしていて、白いやすりを使わなかった子が、茶色なら使いました

同じ猫が、白では使わず、茶色でなら使う。並べて比べれば答えの出る話でした。色は、猫が選びました。

位置は、そうはいきませんでした。どこでとぐかが、猫によって違うからです。真ん中でとぐ子もいれば、端でとぐ子もいる。数匹に聞いても、その子たちの答えにしかなりません。いろんな猫に当てはまる置き方を決めるには、数がいる。だから222世帯にお願いすることにしました。

やすりを内側に動かせばいい。そう考えて、私たちは半年ほど揉めました。

どこまで動かすのか。両端に4本ずつ残して中央にも置くのか、8本を全体に散らすのか。会議室で「うちの子は真ん中でとぐ」「いや端でしょう」と言い合っているうちに、ある日ふと気づきました。この件について、私たちには決定権がないのではないか。

決めるべきなのは猫です。最初に教えてくれたのも、猫でした。

そういうわけで、「第一回nyans(猫たち)審議会」を開きました。議題は「つめまるのやすりの位置」。審査員は猫。人間に投票権はありません。

議題は、やすり8本の並べ方だけでした

念のため書いておくと、この審議会で決めるのは本当にそれだけです。

爪とぎの表面には、爪が当たるとやさしく削れる細いやすりが8本入っています。この8本を「両端に4本ずつ寄せる」のか「全体に均等に散らす」のか。決めるのはそこだけです。

幅にすると、数センチの話です。

たったそれだけのことに、私たちは222セットのモニター品を用意しました。

なぜ2台送ったのか

審議会にあたって、いちばん最初に決めたのはここでした。

1台だけ送って「使いましたか」と聞いても、答えは出ません。「使った」と言われても、それがその配置だから使ったのか、たまたま気に入っただけなのかが区別できないからです。比べる相手がいなければ、投票になりません。

なので、AとBの2台とも、同じお宅に送ることにしました。同じ部屋で、同じ猫が、同じ時期に、両方を試す。そのうえで「よく使ったほう」を選んでいただく。

コストは倍になります。それでも、片方だけを送って集めた数字には意味がないと判断しました。

タイプA。やすり8本を板全体に均等に配置した爪とぎを上から見たところ

タイプA|やすり8本を均等に配置

タイプB。やすり4本を片端に、4本を中央に寄せて配置した爪とぎを上から見たところ

タイプB|片端に4本、中央に4本

審査方法

猫に投票用紙は渡せません。ですので、こういう方法をとりました。

タイプA(やすり8本を均等に配置)とタイプB(片端に4本、中央に4本)を、1世帯につき2台とも送ります。そのうえで「うちの子がよく使ったほう」を1票として報告していただきました。

条件も決めました。

・多頭飼いのお宅は、全員に使ってもらって、より削られていたほうを「おうちの1票」とする

「どちらも使わなかった」も1票として数える

最後の項目は、審議会として譲れないところでした。猫が両方とも無視したなら、それは「どちらも気に入らなかった」という明確な意思表示です。無効票にしてしまったら、その猫の意見を消すことになります。

審査員のみなさまは、想像よりずっと真剣でした

回答を読んでいて、何度か手が止まりました。

あるお宅からは、こういう報告が届きました。

やすり面で爪をとぐことはありましたが(A4回、B3回)、いずれもやすりをよけてといでいました。(カメラで24時間動体検知で観察)

動体検知カメラです。24時間です。しかも回数まで数えていらっしゃいます。

別のお宅では、置き場所そのものを疑ってかかっていました。

AとB片寄らないように、場所を交代しながら使いましたが、削りあともどちらにもついている

置き場所の有利不利をなくすために、AとBを入れ替えながら試されています。対照実験です。

そして、こちらのお宅にいたっては、手順書がありました。

審査員としてきちんと結果を見極めねばと気合を入れて取り組みました。まず旧品を撤去して同じ場所にAとBを並べて置く→A Bの位置を逆にする→Aを撤去してBと旧品を並べる、という手順です。

3段階です。しかも旧品を対照群として最後に戻しています。私たちが設計した審査より、厳密です。

やすりに、番号がふられていました

もうひとつ驚いたのが、報告の解像度でした。

「真ん中あたりを使っていました」ではないのです。

うちの子は3キロほどの猫です。小さい子だからなのかつめまるを5分割したとすると、2・4番目のあたりをガリガリしていました。

つめまるを5分割して、2番目と4番目。

両タイプとも同じ位置のやすりしか使わない、Aは外から3番目、Bは外から4番目。

外から3番目と4番目。

Aタイプのやすり端から2.3.6.7番目の所しか爪とぎしないので、その部分にBタイプの様な狭い感覚で4本ずつやすりを配置して欲しいです。

2・3・6・7番目。そのうえで、次の設計案まで添えられています。

やすり8本のうち何番目に爪が当たったか。それを数えて報告してくださる方が、何人もいらっしゃいました。私たちが「均等か、端寄りか」という2択で聞いたことを、審査員のみなさまは1本単位で答えてくださったことになります。

「期間が短い」と、叱られました

いいことばかり書いてきましたが、お叱りもいただきました。しかも複数です。

納品とアンケートの間隔が大変短いです。1週間やそこらでは判断できません。

製品を送っていただいたのが先週なので判断には期間が短かすぎます。

審議に回答するには時間が早すぎてまだはっきりした結果は私としては出しにくかったです。白を使うのも1ヶ月以上かかったので

投票期間まで短かったように感じるので、もう少し様子をみたかったです。

ぐうの音も出ません。

猫が新しいものを受け入れるまでには時間がかかります。「白いつめまるも、使い始めるまでに1ヶ月以上かかった」というご指摘は、そのとおりです。私たちは9月16日の発売に間に合わせるために、審査期間を2週間で切りました。発売日の都合を、猫に押しつけたことになります。

次回はここを直します。

結果発表

222世帯にお願いして、193世帯からご回答をいただきました。回答率86.9%です。

そして結果はこうなりました。

審査結果票数割合
タイプA(均等配置)102票52.8%
タイプB(片端+中央)75票38.9%
どちらも使わなかった16票8.3%

ここでもう一段、条件を揃えて見てみます。「どちらも使わなかった」を除き、A・Bの両方を実際に使った141世帯だけで比べるとこうなります。

審査結果票数割合
タイプA80票56.7%
タイプB61票43.3%

19票差。やすりの位置は、均等配置に決まりました。

猫が決めました。私たちは集計しただけです。

この数字で、わからないこと

大真面目にやっている以上、この数字の限界も書いておきます。

まず、これは「猫全体の好み」ではありません。 答えてくださったのは、つめまるのモニターに応募してくださった222世帯です。もともとnyansの爪とぎを気に入ってくださっている方が多く、床置きのダンボールでとぐ子に偏っています。日本中の猫に聞いたら、違う結果が出る可能性があります。

次に、期間の問題があります。 先ほどお叱りをいただいたとおり、2週間は短い。「まだ様子を見たい」という段階でご回答いただいた票が、一定数含まれています。3ヶ月後に同じことを聞いたら、票が動くかもしれません。

体重で差が出るかも調べました。 「体の大きい子ほど外側のやすりに手が届くのでは」という仮説です。白いやすりのアンケートでは、5kg以上の子で53.8%、3kg以上5kg未満の子で39.7%と、それらしい差が出ました。ただし統計的には有意な差ではありませんでした(p=0.17)。サンプルが足りません。傾向としては面白いのですが、根拠としては使えないので、設計判断には入れていません。

それでも、この19票差は信頼していいと考えています。同じ猫が、同じ部屋で、同じ時期に両方を試した141世帯の結果だからです。偏りがあるとしても、その偏りはAにもBにも等しくかかります。差だけは、まっすぐ見ることができます。

「使わなかった」16世帯が教えてくれたこと

無視されたほうの話もしておきます。

どちらも使わなかった16世帯に理由をうかがうと、最多は「他の爪とぎを使った」で11件。次いで「興味を示さなかった」7件、「警戒していた」「置き場所や角度が合わなかった」が各2件でした(複数回答)。

意外だったのは、普段お使いの爪とぎのほうです。麻ひものポール型が5件、壁掛けの縦型が4件、カーペット・布製が3件。ここまでは「床置きのダンボールが合わない子」で説明がつきます。ところがいちばん多かったのは「段ボール製(床置き・横タイプ)」で10件でした。つめまるとほとんど同じ形のものを、普段は使っているのです。

形が合わなかった子ばかりではありませんでした。すでにお気に入りの1台がある。そこへ新しい2台が来ても、猫は乗り換えない。最多の理由が「他の爪とぎを使った」だったのは、そういうことだったのだと思います。

そして、この16世帯こそ、いちばん手を尽くしてくださっていました。

大好きなまたたびの粉を塗りこむと、数時間つめまるの上で過ごしていたので嫌いなわけではないようです。キャットタワーの支柱のところが布製の爪研ぎになっていて、普段はそれを使用しているので、キャットタワーで爪研ぎをしている時に猫を引き剥がし、つめまるの上に乗せるとほんの少しだけ爪を研いでくれました。でもその場で二、三回下手くそな爪研ぎをするだけで使わなくなってしまいました。

またたびを塗り、爪とぎの最中に猫を持ち上げて移し替える。そこまでしていただいて、結果は「二、三回の下手くそな爪研ぎ」。

またたび粉、おやつで誘導しても乗ってくれず、無念。爪研ぎとして認識していない様子でした。いつか使ってくれることを信じて部屋に置き続けます!

無念、という言葉が刺さりました。

いただいたご要望も、はっきりしています。

麻ひもや布製の素材で、縦型にしていただければ使うと思いました

nyansのJ型をよく使うので、これのつめまるバージョンがあるといいです

これは「つめまるがダメだった」ではなく、「この子にはこの形が合わない」あるいは「この子にはもう決まった1台がある」という話です。無効票にしなくて本当によかったと思っています。この16票は、次に何をつくるべきかを教えてくれました。

「旧品がいちばん」という票もありました

Aが勝ちましたが、負けたほうの話も書いておきます。

タイプBに入れてくださった方の中には、さらにその先を見ている方がいました。

旧品が気に入っていた様子だったので、今回もそれに近いほう=タイプBが好みのようでした。ただ、中央で研ぐことはほぼないため両端のみ配置、つまり旧品が一番良いという結論です。

3つ並べて設置したところ、爪研ぎとしてガチ使用したのは初代白ヤスリタイプです。両側に均等にヤスリがあるのが良かったようにも思えます。次また購入するなら、初代のヤスリバランスで白→茶に変更したものがでたら間違いないです。

新品2台と旧品を並べて、旧品が勝った。そういう報告です。

私たちは「外側のやすりは使われていない」というデータから出発しましたが、外側でとぐ子も確かにいる。均等配置が56.7%だったということは、裏を返せば43.3%の猫にとっては、そうでないほうがよかったということです。

多数決で決めた以上、少数派の猫がいることは忘れずにいたいと思います。

爪とぎの上でくつろぐ猫。審査員として2台を試してもらった

副産物:ベッドになりました

審議とは関係ないのですが、報告が多かったので書いておきます。

2台送ったせいで、こういうことが起きました。

AとBをくっつけて並べて置くとベッドとしてくつろいで寝ていた

今二つを両面テープでくっつけてます。もう少しサイズ大きかったら寝やすいかなと思う。

いただいた2台並べると、上でくつろいでくれました

身体が大きいので、2台並べて丁度いいです。1台で丁度いい大きなサイズがあればいいなと思います。

くっつけると、ちょうどいい寝床になるようです。両面テープで固定された方もいました。

そして今回、サイズを大きくしてほしいというご要望が37件ありました。白いやすりのアンケートでも44件。2回のアンケートで、いちばん多く言われ続けている宿題です。

猫が2台つなげて寝ているのを見て、ようやく意味がわかりました。

そもそも、なぜやすりなのか

ここまで読んでくださった方に、根っこの話をさせてください。

つめまるをつくっているのは、爪切りが苦手な猫と、その飼い主さんがいるからです。

爪切り困難な子で、病院で切ってもらっている。暴れて泣き叫ぶため出入り禁止になった病院もある。家で少しでも爪が丸くなると病院へ行く回数が減るかも、と期待している。

病院でないと切れない子、抱っこが大の苦手な子の2匹が好んで使ってくれているので助かっています。

愛猫はつめ切りを嫌がりいつも病院に行って切ってもらってます。より使ってくれるようになれば病院に行くという愛猫の負担も減らせるので

出入り禁止になった病院がある。この一文を読んだとき、やすりを1本どこに置くかで半年悩んだことは、たぶん間違っていなかったと思いました。

いつもとぐ場所にやすりがなければ、その子にとっては無いのと同じです。数センチの話が、その子が病院で押さえつけられる回数に、少しだけ関わってきます。

だから猫に聞きました。

色のほうは、答え合わせでした

はじめに書いたとおり、色は、協力してくれた保護猫カフェの猫たちと、nyansの社員猫で先に決まっていました。ただ、そこで選んだのは限られた数の猫です。その判断が合っていたのかどうか、審議会でもあらためてうかがいました。

審査結果票数
茶色の方が良い83
特に気にしていない64
茶色でも問題なかった26
白色の方が良かった4

白のほうがよかったという方は、177人中4人でした。先に選んでくれた猫たちの判断で、間違っていなかったようです。

つめまる2に入っている茶色のやすり。1本を取り出したところ

こんなご指摘もいただきました。

人間的にはやすりが白い方が削れ具合が見やすかった気がします。猫ちゃんたちは白くても茶色くても異物がある、ないを気にしているのであって、色は関係ないかも?と思いました。

たしかに、白いほうが人間には見やすい。飼い主さんにとっての利便と、猫にとっての違和感。今回は猫を優先しました。

そもそも、猫に白はどう見えているのか

「白は目立つらしい」と書いてきましたが、猫の目に白がどう映るのかは、私たちの推測ではなく、調べられている範囲があります。せっかくなので、そこも書いておきます。

まず、猫は赤と緑を区別しません。ClarkとClark(2016年)が2匹の猫でおこなった弁別実験では、456〜497nmと510〜524nmの光は白色光と見分けられたのに、505nm付近だけはどうしても見分けられませんでした。ここが猫にとって色味の消える波長で、ヒトのD型色覚(赤と緑が見分けにくいタイプ)とほぼ同じ位置にあります。つまり猫にとって、茶色のダンボールと白いやすりの差は、色の違いというより明るさの違いとして入ってきます。

そのうえ、猫の目は細かいものが見えません。行動実験による視力は約5〜10cpd(視角1度あたり何本の縞を見分けられるか)で、ヒトのおよそ30cpdを大きく下回ります(Blakeら 1974年/BistiとMaffei 1974年)。ところがコントラスト感度は0.4cpd付近、つまり太くて粗い明暗の縞にピークがあります。やすり1本の幅の白い帯は、猫にとって「細かすぎて見えないもの」ではなく、いちばん見やすい粗さの縞のほうに入ります。

もうひとつ、床に引かれた線の話があります。飼い主が自宅の床にテープで四角を貼ると、猫はその中に入って座る。Smithら(2021年)が市民科学の手法で調べたところ、猫は辺のないカニッツァ錯視の四角にも、本物の四角と同じくらい入りました。猫は平らな面に引かれた輪郭を、囲いとして扱っているのかもしれません。ただし全試行を完走した30匹のうち、実際に図形を選んだのは9匹です。

ここから先は、正直に書きます。「猫が白い線を避ける」という研究は、探した範囲では見つかりませんでした。いまの研究が示しているのは線の中に「入る」ほうであって、避けるほうではありません。「白いから警戒していた」は審査員のみなさまの観察であって、確かめられた事実ではありません。

私たちが言えるのは、白は猫にもよく見えていたはずだ、というところまでです。そのうえで猫は、茶色のほうを選びました。

お詫びしなければならないことがあります

大真面目にやっていた、と書いてきましたが、大真面目にやっていて失敗もしました。

モニター品の一部で、やすりが浮いて外れてしまうというご報告を13件いただきました。「初日に取れた」「引っ張ったら抜けた」「誤食が心配」というお声もありました。

原因は私たちの製造ミスでした。やすりを差し込む溝の幅は2.6cmが正しいところ、誤って3.0cmで製造していました。0.4cm広かったぶん、爪をとぐたびに浮いてきていたのです。

ご報告は13件でしたが、同じ時期にお届けしたモニター品ですので、審議会にご参加いただいた222世帯すべてに、作り直したものを無償でお送りしています。9月16日に発売する製品は、正しい溝幅で製造しています。

このお詫びをお送りしたあと、こんな返信をいただきました。

ヤスリ部分の不具合のお知らせには驚きました。nyansさんの損失が大きくないことを祈ります。

こちらの不手際なのに、心配していただいてしまいました。

審査に集中していただくべきところで、余計なご心配をおかけしました。申し訳ありませんでした。

審査員のみなさまの声

最後に、いただいた感想をいくつか。

猫に真摯に向き合う会社さんだなと好感が持てました

やすりの位置を「猫に決めてもらう」という猫ファーストな審議会に、猫愛を感じました

いい商品をみんなで作っている感じで嬉しいです

猫たちの投票で商品が決まるのは、とても安心できる商品だと思いました

どっちでとぐのかなと予想しながら観察するのは、楽しかったです

2種類違うものを置いて実験することがないので、習性を知れて楽しかった

私たちが半年かけて決められなかったことを、猫たちは2週間で決めました。

やすりを均等に配置した、爪が丸くなるnyansの爪とぎ【つめまる2】

決まった仕様で、9月16日に発売します

審議会で決まった「やすり8本・均等配置」で、爪が丸くなるnyansの爪とぎ【つめまる2】を2026年9月16日(水)に発売します。

やすりの色も、猫が選んだ茶色です。

猫222匹が決めた配置を、そのまま製品にしました。

※2026年9月16日(水)より購入いただけます

「第一回」と名づけた理由

この審議会には、はじめから「第一回」と名前をつけました。

一度きりの審議会にするつもりがなかったからです。今回決まったのはやすりの位置だけですが、私たちが人間だけで決めかねていることは、まだいくつも残っています。

サイズ。2回のアンケートで合計81件いただきました。

形。麻ひもも、縦型も、L字も、まだ手をつけられていません。

そして審査期間。2週間では短いと、はっきり叱られました。

「使わなかった」16世帯が教えてくださった、床置きでとがない子たちのことも、宿題として受け取りました。

次に迷ったときも、また猫に聞きに行きます。第二回でお会いしましょう。

ありがとうございました

最後に、お礼を申し上げます。

審査員として参加してくれた猫たち。 2台の爪とぎを前に、どちらでとぐか、あるいはどちらでもとがないかを、いつもどおりに選んでくれました。それがそのまま製品になります。

飼い主のみなさま。 2台を置く場所をつくり、削られ具合を見比べ、置き場所を入れ替え、ときにはカメラまで回して観察してくださいました。やすりの何番目に爪が当たったかまで数えてくださった方もいます。この記事の数字は、すべてみなさまの手で集められたものです。

つめまる開発部員の猫たち。 そもそも「やすりの位置を変えよう」と言い出したのは、この子たちです。白いやすりのつめまるを使い、アンケートに答えてくださった144件。「一番外側のヤスリはほぼ使わない」「真ん中にもやすりが欲しい」という声が、今回の議題そのものになりました。

やすりの色を選んでくれた猫たち。 協力してくれた保護猫カフェの猫たちと、nyansの社員猫です。白と茶を並べたとき、白いやすりを使わなかった子が、茶色なら使ってくれました。つめまる2の色は、この子たちが決めたものです。

社員猫のチェルシー社長、レオ社員、ミルキー専務。 試作品が届くたび、いちばんに乗って、いちばんにといでくれました。会議室に持ち込めば必ず参加してくださるので、議論が長引いた日ほど、この子たちの上で話がまとまりました。

保護猫団体のみなさま。 日々の活動のかたわらで、私たちの相談に付き合ってくださいました。

猫と暮らす発信者のみなさま。 審議会のことを広めてくださったおかげで、222世帯が集まりました。

猫のために本気で悩んでいると、同じくらい本気の人たちが集まってくれる。それが今回の発見でした。

ありがとうございました。

この記事の数字について

第一回nyans(猫たち)審議会アンケート(2026年8月22日〜9月6日実施・当社調べ)の集計結果にもとづいています。モニター品「爪が丸くなるnyansの爪とぎ【つめまる】審議会 A/B 2個セット」をご購入いただいた222世帯にアンケートをお送りし、193世帯からご回答をいただきました(回答率86.9%)。モニターにご応募いただいた方が対象のため、猫全体の嗜好を示すものではありません。本文中のお客さまの声は、いただいた自由記述からの引用です。

猫の視覚について引用した研究
Clark, D. L. & Clark, R. A. (2016) Neutral point testing of color vision in the domestic cat. Experimental Eye Research 153: 23–26.
Blake, R., Cool, S. J. & Crawford, M. L. J. (1974) Visual resolution in the cat. Vision Research 14: 1211–1217.
Bisti, S. & Maffei, L. (1974) Behavioural contrast sensitivity of the cat in various visual meridians. Journal of Physiology 241: 201–210.
Smith, G. E., Chouinard, P. A. & Byosiere, S.-E. (2021) If I fits I sits: A citizen science investigation into illusory contour susceptibility in domestic cats (Felis silvestris catus). Applied Animal Behaviour Science 240: 105338.